企業価値の具現化により、信頼を獲得する。

ブランド開発から施策の流れ、運用、事例など、製造業を強くする企業ブランディングを紹介します。

Introduction

製造業を強くする企業ブランディング

開発・製造・品質管理部門が組織の中核となる製造業において、成長の原動力となる最も重要な要素は、従業員の愛社精神とモチベーションであると言えます。ゆえに製造業の企業ブランディングでは、企業ブランドの中核となるMI(マインド・アイデンティティ)開発から着手し、次いでVI(ヴィジュアル・アイデンティティ)開発を行います。

全社一丸となって取り組む、製造業のインナーブランディング

インナーブランディングの代表的な取り組みとして挙げられるのが、MVV(ミッション、ビジョン、バリュー)開発です。MVVは単なるスローガンではなく、その企業の使命、目標、価値観などを言語化したもので、“自社の存在意義そのもの”と言い換えることもできます。
MVVの実践が市場からの企業評価に直結するのはもちろんですが、社内での評価基準に加えることで、従業員へのMVV浸透から一体感のある強い組織づくりを行うことができます。

一方、インナーブランディングにおいて最大の課題となるのはMVVの社内浸透です。企業側から一方的に押し付けられた理想としてのMVVは自分ごと化しにくく、浸透は容易ではありません。
これらを踏まえ、MVV開発の取り組みでは、全社員を対象とした社員アンケートや、プロジェクトチーム対象のワークショップを取り入れ、従業員の声を幅広く拾い上げながら自社らしさの凝縮されたメッセージを開発していきます。

製造業のブランドコミュニケーション

開発したMI/VIを正しく発信するためには、自社の独自性が具現化されたコミュニケーションツールが必要です。コミュニケーションツールのデザインは、個人の趣味・嗜好に捉われることのないよう、VIで定義したロゴデザインのトーン&マナーに準拠してデザイン統一を図ります。

企業ブランドの運用

強いブランド力を持つ多くの企業は、長年にわたりブランドを進化させながら運用し続けることでブランドを育成し、社会に統一したブランドイメージを浸透させています。このブランド運用に不可欠であるのが、ブランド運用ルールを記載したブランドガイドラインです。
私たちは、中長期的なブランド運用を見据え、ブランド開発からブランド運用の仕組みづくりまで一貫した提案を行います。

企業ブランドを正しく運用して、ロイヤルカスタマーを獲得する

開発された企業ブランドを正しく運用し、継続的なブランディングを実施し続けることで市場での認知度向上を図ると共に、市場シェア拡大を目指します。
企業ブランディングの目標はロイヤルカスタマー(企業やブランドに信頼を寄せてくれている顧客)の獲得。すなわち、単なる売上向上ではなく、優良顧客の獲得です。

MVVを正しく運用して、従業員エンゲージメントを高める

自社の社会的役割や事業の意義、MVVなどが言語化され、ホームページや会社案内パンフレットなどで具現化されると、従業員は企業の指針を明確に理解し実践することができるようになります。
すべての役員・従業員はMVVを拠り所に事業を推進し、結果もまたMVVに帰結することで社内へのMVV浸透を図ることが重要です。

製造業のブランド運用

ブランド開発は、ブランド運用(ブランディング)のスタート地点にすぎません。大切なのは、開発したブランドをどのように運用し、育成するかです。だからこそ、市場でのブランドコミュニケーションから新たな課題を抽出し、常に改善を図りながら市場へのブランド浸透を図り続けることが大切です。
その取り組みがブランディングの本質です。

製造業の企業ブランディングの流れ

製造業のブランディングは、製品や社内体制などの理解からはじまり、調査・分析を経て、ブランドメッセージ開発(MI開発)、コミュニケーションツール開発(VI開発)の順で実施します。
ご契約前・ご契約後の大まかな流れは次の通りです。

1.プランニング

(1)お打ち合わせ・ヒアリング
ビデオミーティングまたはご面談にて、企業・事業・製品・サービス詳細や目標・課題などを伺い、ご希望要件を整理していきます。初回のお打ち合わせはご相談内容により最長2時間程度を要します。

(2)プラン提案
ご希望要件に応じたプランをご提案。施策内容やご納品までの流れを詳細に説明させていただき、ご不明点を解消していきます。また、その後もお打ち合わせを重ね、ご納品までの暫定スケジュールを策定していきます。

(3)ご契約
ご希望要件が確定次第、ご契約条件を整え、契約書類の取り交わしを行うと共に、キックオフ・ミーティングに向けたヒアリングシートの共有やスケジュール調整を行います。

2.ブランド調査

(4)キックオフ・ミーティング(オリエンテーション)
ご契約締結後、クライアントを深く理解することを目的に、2時間程度のキックオフ・ミーティング(オリエンテーション)を実施します。表面的に見えている情報だけでなく、企業の想いや潜在的な魅力をヒアリング形式で掘り下げ抽出していきます。

(5)キーマンインタビュー
基本方針として掲げる企業理念や経営理念、中核概念として掲げるMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)、そして短期・中期経営計画や運営方針の確認を中心に行うキーマンインタビューは、ブランドが目指す方向性を明確化するためのインタビューです。経営層の想いや目標を理解することで、より機能する企業ブランドの開発を目指します。

(6)マーケティング調査(ネットリサーチ/グループインタビュー/ホームユーステスト/他)
必要に応じてマーケティング調査を実施。消費者の定量データを収集するネットリサーチや、消費者の定性的な意見・情報を収集するグループインタビューを実施し、アイデアの種を発掘していきます。

3.STP分析

(7)環境分析(SWOT/3C/4P・4C)
各種フレームワークを用いて環境分析を実施。企業を取り巻く内部・外部の経営環境を分析することで、本質的な課題の抽出から潜在的価値の発掘を行います。

(8)ターゲティング
市場を細分化(マーケット・セグメンテーション)し、自社優位性が最も機能する市場を選定(ターゲティング)。具体的な顧客層を選定することにより、マーケティング戦略の効果を最大化していきます。

(9)ポジショニング
ターゲットとする市場で自社優位性を最大限に発揮できるポジションを見つけ出し、提供価値の最大化を図ることでブランドコミュニケーションの最適化を図ります。

(10)ペルソナ設定(B2Cの場合)
自社製品・サービスを利用するユーザー像をより具体的に定めることで、ブランディング・プロジェクトチームでターゲット像のブレがなくなるため、より明確な共通認識を持つことができます。
なお、ペルソナ策定後はそのまま放置せず、市場の変化に応じて常にアップデートしていくことが大切です。

4.ブランド定義

(11)KSF(重要成功要因)策定
これまでの調査・分析結果から自社優位性を定義し、KSF(重要成功要因)を策定。自社の強みを明確化することで、ブランディング・プロジェクトチームへのブランド共有が可能となるため、より明確に共通認識を持つことができます。

(12)フォーカスポイント決定
前項で定義された自社優位性とKSF(重要成功要因)を検証し、ブランドがフォーカスするポイントを決定。ブランドの言語化・具現化へと進めていきます。

5.ブランド開発

(13)MI(マインド・アイデンティティ)開発
企業の中核概念となるMVV(ミッション/ビジョン/バリュー)をはじめ、ブランドコンセプトやブランドストーリー、タグラインなど、MI(マインド・アイデンティティ)を定義することでブランドの言語化を図ります。

・パーパス
・MVV(ミッション/ビジョン/バリュー)
・ブランドコンセプト
・タグライン
・ブランドステートメント
・ブランドプロミス
・ブランドヒストリー

(14)VI(ビジュアル・アイデンティティ)開発
ブランド価値やコンセプトを可視化したブランドシンボルやロゴデザインなどを中心に、ブランドカラーや指定書体などのデザイン要素一式を定義していきます。定義された規定はVIマニュアル、VIレギュレーションまたはブランドガイドラインとしてまとめ、以降ブランド運用の基軸となっていきます。

・LOGO
・LOGOタイポグラフィ
・VIマニュアル
・ブランドガイドライン

6-1.ブランドコミュニケーション|ホームページ

(15)ホームページ制作
各種情報のプラットフォームとなるホームページは、VIの中で最も重要なブランドコミュニケーションを担います。策定されたVIに準拠し、ブランドデザインの統一を図ることで、ブランドの世界観をブレなく伝えていくことが大切です。

・ホームページ(コーポレート/ブランドサイト)/採用サイト/LP/他)
・ECサイト(Welcart /ECCUBE/ASP/他)
・オウンドメディア(情報発信サイト/ウェブマガジン)
・SNS(Instagram/Facebook/Twitter/YouTube)
・Webマーケティング(クリエイティブ/リスティング/SNS/他)

6-2.ブランドコミュニケーション|パンフレット

(16)パンフレット制作
対象者へ能動的なアプローチができるパンフレットは、ブランドの世界観と情報をバランスよくアピールできるコミュニケーションツールです。故に、情報を一方的に伝えるのではなく、魅せるデザインで「もっと深く知りたい心理」を刺激することが大切です。Webでは伝えきれないプレゼンテーションが可能な点も、パンフレットならではの魅力です。

・会社案内パンフレット
・採用案内パンフレット
・営業パンフレット
・製品パンフレット
・商品カタログ
・総合カタログ
・リーフレット etc.

6-3.ブランドコミュニケーション|動画

(17)動画制作
ホームページや紙媒体など、写真や文字情報だけでは伝えきれない情緒面を強く訴求できるのが、動画最大の特長です。視聴者が受動的に情報を受け取ることになるため、短時間で膨大な情報コミュニケーションを図ることができます。
近年では、YouTubeの爆発的な普及や通信速度の急速な発展に伴い、環境を問わずどこでも動画視聴が可能となったため、ホームページやSNSに動画コンテンツを多数設けるなど、動画でのブランドコミュニケーションもブランディングに不可欠な要素となっています。

・ブランド動画
・事業紹介動画
・採用案内動画
・プロモーション動画(TVCM/WebCM/SNS)
・アニメーション動画 etc.

6-4.ブランドコミュニケーション|ユニフォーム

(18)ユニフォーム制作
作業服や事務服など、ブランドイメージを表現するユニフォームは、ただの作業着・仕事着ではなく、社会的な立場を示す制服です。オリジナルデザインのユニフォームは社員のモチベーション向上に寄与し、職場の一体感を強めます。

・オリジナル(企画/デザイン/製作)
・既製品(ディレクション/選定)

6-5.ブランドコミュニケーション|展示会など

(19)リアルコミュニケーション
潜在客や見込み客とのタッチポイント形成に向け、ターゲット向けのセミナー、勉強会、イベントなど、各種コミュニケーション活動の発信・配信を支援します。継続的なコミュニケーションを図ることで、見込み客を獲得していきます。

・展示会(ブースデザイン/ツール制作/他)
・ローンチイベント(プレス/一般)
・セミナー(会場装飾/キャスティング/進行管理) etc.

実績・効果からブランドを検証し、企業ブランドを育成する

ホームページや会社案内、パンフレットなどのデザインを整えることだけが、ブランディングではありません。企業の「想いや姿勢」「伝えたいこと・伝わったこと」「言っていること・やっていること」「見えている姿・見られたい姿」など。これらの全てがイコールとなってはじめて、正しくブランディングできていると言えます。

企業ブランドは開発して完了ではなく、開発してからがスタートです。企業の置かれている環境は常に変化し続けていますので、課題に応じて常にブラッシュアップしていくことが大切です。

製造業の企業ブランディング事例

まっすぐ、強く。

「創立50周年記念式典で配布する記念誌と、式典で上映する映像を作成したい。」当初のご依頼は、あくまでもツール制作を中心としたものでした。しかし、周年は単なる通過点ではなく、大切な節目。そして、創立50周年記念式典は、次の50年に向けた姿勢を表明する絶好の機会。
そこで、「GO NEXT50 PROJECT!」のテーマを掲げた周年ブランディングを提案。周年ブランディングの実施をご決定いただき、プロジェクトがスタートしました。

製造業の企業ブランディング事例vol.1|鎌ケ谷巧業株式会社

誇りに、魂を込める。

70周年を迎えた新光ネームプレート。80年、90年、そして100年企業を目指すにあたり、企業ブランディングと周年ブランディングを並行して実施しました。
企業の象徴となる「エンブレム」を製造するために最先端の設備を次々と導入する企業姿勢や、ものづくりに対する誠実な取り組みから、「誇りに、魂を込める。」というキーメッセージを開発。精巧なものづくりから生み出される高品質・高性能な「エンブレム」をキービジュアルとして、多種多様な製品を各種コンテンツで惜しみなく紹介しています。

製造業の企業ブランディング事例vol.2|新光ネームプレート株式会社

体のことを、足から考える。

今後の展開をふまえ、社名変更を視野に入れたトータルブランディングのご相談を受け、プロジェクトがスタートしました。
同社のプロダクトは、ドイツで習得した技術と知識をベースに、イタリアの素材と最新機器を用い、日本の技術を駆使して作られます。コンフォートシューズとしての「快適さ」はもちろんのこと、エレガントシューズの「美しさ」も備えるなど、他社ブランドとの「明らかな違い」が埋もれていました。

製造業の企業ブランディング事例vol.3|コンフォルマ株式会社

クリエイティブチーム

パドルデザインカンパニーには、プロジェクト全体を統括するプロデューサーやブランディングディレクターをはじめ、コピーライター、エディトリアルライター、アートディレクター、ブランドデザイナー、Webデザイナー、映像ディレクターなどが在籍し、プロジェクト毎に最適なチーム編成を行うことでブランドを最適解へと導いていきます。

記事制作/プロデューサー

ご相談や課題を受け、実施プランの策定やプロジェクトの大まかなスケジュールなどを策定します。また、プロジェクトのゴール設定やマーケティング環境分析、市場分析などを行い、市場で勝ち抜くブランド戦略提案などを行います。

Producer
CEO 豊田 善治

東京港区のブランディングカンパニー

パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。