インターナルブランディングのプロセス|④メッセージの策定
メッセージの策定は、理念浸透活動の「柱」となる。
従業員教育や採用活動、エクスターナルブランディングにも使用する「メッセージ」は、すべての指針となります。
メッセージをつくる
ワークショップで導き出された言葉をもとに、社内に向けたメッセージを開発します。メッセージは、従業員一人ひとりが「○○(自社)らしい」行動をとるための指針となります。「らしさ」は、メッセージやイメージを共有しながら施策を展開することで、従業員の心に浸透しやすくなり、活動をスムーズにします。自分たちの開発した言葉が自社ブランドを構築することを自覚し、誇りを持って働けるような強いメッセージを開発しましょう。そして、さまざまな施策を持って社内に浸透させましょう。なお、インターナルブランディングで開発するメッセージには、以下のようなものがあります。
●インターナルブランディングで開発するメッセージ
・ミッション
企業の存在意義や使命。ビジョンを達成するために会社がすべきことを表します。
・ビジョン
企業の「あるべき姿」。これから進むべき方向や、実現したい未来を端的な言葉で表現します。
・バリュー
企業の価値観。従業員一人ひとりの行動指針にもつながります。バリューの内容を「クレド」として掲げることもあります。
・タグライン
ブランドの目指す姿を一言で表したスローガン。自社ブランドが世間にどのような価値をもたらすかを端的に伝えられる言葉です。
・ブランドステートメント
ブランドが掲げる理想や目指す姿を簡潔な文章で表したもの。タグラインをより具体化したものであり、自分たちがどのようなブランドで、何を目指すのかを明文化することで、社内外の共通認識を生み出します。
●事例)Yahoo! JAPAN
・ミッション
UPDATE JAPAN
情報技術の力で、日本をもっと元気に。
・ビジョン
世界で一番、便利な国へ。
・バリュー
All Yahoo! JAPAN
個のチカラ
発見・提案・改善
圧倒的当事者意識
やりぬく
強いメッセージをつくるために
メッセージづくりは、企業の信念を表す旗印といえます。人は、信念のあるものについていきたいという欲求があり、さらに論理的な納得だけではなく、感覚で好ましいと感じたときに行動に移すといわれています。このことから、分かりやすく、共感しやすく、覚えやすいメッセージをつくることができれば、従業員は理念に共感し、ストレスなくブランド体現のための行動に移すことができると言えます。そして企業の信念を実現することが、自分の信念を実現するための仕事と重なったとき、インターナルブランディング活動はアウター(顧客・社会)にも強い影響を与え始めます。
●メッセージづくりのポイント
・シンプルで分かりやすいワード選び
専門用語や流行語、さまざまな解釈が存在する言葉は避けて、分かりやすい言葉を使います。
・未来を感じさせ、意欲を鼓舞する内容
従業員たちが迷ったときの指針となることを考え、明るい未来を描ける言葉で構成します。
・ビジョンは大きく、バリューは現実的に
容易には達成できないビジョン、実現可能なバリュー・行動指針を、バランスを考えて構成します。
・企業の戦略とリンクさせる
経営層の意見も取り入れ、企業目標や長期的な戦略と乖離しないメッセージを構築します。
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