01.ブランド・アンバサダー選任&サポート
各部署よりブランド推進担当者を選任し、これまでの取り組みや今後の施策を伝えるアンバサダーとして任命します。ブランディングは、いかにして企業/組織の取り組みを自分ごととして従業員一人ひとりに浸透していくかが重要であるため、従業員同士の伝達役として機能する社内ブランドアンバサダーの存在は不可欠であると言えます。
従業員が一丸となることで、企業・組織は飛躍的に成長する。
価値観の共有から強い企業/組織をつくる、インナーブランディング施策を伝授します。
企業/組織は、一人では運営することができず、多くの従業員の力を集結し協力することではじめて事業を成すことができます。それは医療/介護/福祉業界も同様で、医師や看護師をはじめ、技師、療法士、薬剤師など直接的な医療を提供する医療従事者や、調理師、介護士などの専門職、そしてそれらの専門職をサポートする事務、経理、総務、受付などの協力が不可欠であることは言うまでもありません。
ご利用者・患者様の満足に向け、事業に関わるすべてのステークホルダーの想いを同じ方向に向かせることができれば、自ずとその企業/組織のサービスは差別化され、自社独自のブランドとして強い企業・組織づくりへとつながります。
企業/組織を強くする取り組みとして注目されているのがインナーブランディングです。インナーブランディングは、社内に向けて行うブランディング活動で、企業ブランドの社内理解と浸透から実践を促します。企業/組織のイメージを日頃の言動から築いていく従業員が理念の実践を行うことで、ブランド価値向上を実現していきます。
インナーブランディングの実践において最も重要とされるのは「価値観の共有」であり、この価値観の共有こそが企業/組織を強くする最大の要因となります。価値観の共有は、サービス品質向上からお客様満足度向上へとつながり、自社ブランドを形成する唯一無二の企業資産となることから、企業/組織のブランディングにおいてインナーブランディングは必要不可欠な取り組みであることは間違いありません。
ここでは、パドルデザインカンパニーが提供するインナーブランディングの代表的な施策をご紹介いたします。
ブランディングにおいて大切なのは、企業/組織の思いや考え方、病院・施設、設備・サービスの特徴や強みを、患者・利用者の価値に置き換え、貴社/貴院と患者・利用者様が共通して望むブランドの存在価値として明文化を図ることです。明文化されたメッセージはやがて貴社/貴院のブランド・アイデンティティ(独自性)となり、他社/他院との差別化要因として貴社/貴院内に定着していきます。
自社/自院が果たすべき使命を言語化したものがミッションです。自社/自院にとってのミッションは、その事業を通して何を成し遂げたいのか、社会にどのような影響を与えていきたいのか、社会にどのような価値を提供するのかなど、社会に対する存在意義を示していきます。
自社/自院が目指す将来理想とする姿や未来への展望がビジョンです。ミッションが自社/自院そのものの存在意義を示したものに対し、ビジョンはミッションを達成したその先にあるゴール設定であると言えます。
自社/自院が社会に提供する価値、または自社/自院の価値観がバリューです。バリューが明確になることで、自社/自院全体での共通認識が生まれると共に、外部への的確な強みの訴求が可能となります。
自社/自院が保証する品質・機能および価値をブランド・プロミスとして具体的に明示します。ブランド・ステートメントに含む企業も多くあります。
自社/自院の基本概念であり、自社/自院全体を貫く根本的な観点・考え方を明文化したものがブランド・コンセプトです。そのブランドの本質とも言い換えることができ、ブランド・コンセプトを明確に定めることではじめて、ブレることなく一貫性のあるサービス提供ができるようになると言えます。
企業理念やブランド・コンセプトを端的に表現したメッセージがタグラインです。通常、企業/組織名の前後に付帯され、CIを表すメッセージとして重要な役割を果たします。
ブランドが培ってきた歴史を明文化したものがブランドヒストリーです。消費者や顧客(潜在顧客も含む)がブランド・ロイヤルティを感じる要素として、いつ、どこで、どのようにして、なぜそのブランドが誕生したのかという歴史や背景は、とても重要なポイントであると言えます。
インナーブランディングにおいて大切なのは、すべての従業員が一丸となり、同じ目標に向けて取り組む環境を整えることにあります。理事や従業員同士がお互いに感謝の意をもって協力し合い、お互いを称賛することで、そのモチベーションを無限に向上していくことできます。インナーブランディングにおける代表的な施策は次の通りです。
各部署よりブランド推進担当者を選任し、これまでの取り組みや今後の施策を伝えるアンバサダーとして任命します。ブランディングは、いかにして企業/組織の取り組みを自分ごととして従業員一人ひとりに浸透していくかが重要であるため、従業員同士の伝達役として機能する社内ブランドアンバサダーの存在は不可欠であると言えます。
企業/組織に属するすべての従業員が心がける信条や行動指針をまとめ、携帯サイズの印刷物としてすべての従業員に配布することで、企業理念、ミッション/ビジョン/バリュー、サービスポリシーなどの浸透を図るのがクレドカードです。従業員の判断基準として、また心の拠り所として機能する、ブランディングには不可欠なツールです。
明文化されたCIや各種ブランドメッセージをデザインし、ビジュアルと共に伝えていくのがブランドブックです。言葉だけでは伝えきれない想いや考えをビジュアルで補足することにより、より早く・深く理念浸透を図ることができます。ブランドブックは、これまでの取り組みや各種データを掲載したファクトブックとして配布されることが近年増加しています。
明文化されたCIや各種ブランドメッセージをデザインし、企画を交え音と映像で伝えていくのがブランドムービーです。クレドカードが価値観を言葉で伝えていくツールであるに対しブランドムービーは、ブランドの世界観を感情に訴えかけることで、従業員の愛社精神を育み、行動変容を促すツールとして広く活用されています。
オフィスや店舗のバックヤードなど、従業員の目に触れる場所や行動同線にポスターやタペストリーを掲示し、車内へのブランド浸透を図ります。ブランドポスター/タペストリーは一度制作して完了するのではなく、半期に一度、または年一度の周期でデザイン変更を行うことで従業員の注目を集め、意識の向上を図ることが大切です。
業務連絡、社内イベント情報、福利厚生、申請書類などを社内共有用Webサイト(イントラネット)に一元化することで、社内コミュニケーションの円滑化を図ります。始業前にイントラネットを確認する習慣づけを行うことで、情報の共有漏れを未然に防ぐこともできるほか、各種申請書類フォーマットのダウンロードを可能とすることで、関係部署の負担軽減を図ることも可能です。
社内共有用Webサイト(イントラネット)が受動的な社内コミュニケーションツールに対し、社内報は能動的に情報発信できる社内コミュニケーションツールであると言えます。多くの企業で年2回または年4回の季刊誌として発行されており、現在の取り組みや今後のイベント情報、社員紹介、社員表彰など、従業員のモチベーションアップにつながるコンテンツを企画・編集し発信することで、従業員との定期的なコミュニケーションを図っています。
ブランド・アイデンティティの浸透や実践に寄与した従業員を定期的に表彰することで、企業ブランドへの意識向上を図ります。多くの表彰イベントは社員総会で行われ、表彰状やオリジナルトロフィーのほか、思考を凝らした副賞が授与されます。近年では、社員総会動画の制作も多くの企業で行われており、受賞シーンを動画として記録し公開することで、従業員のさらなるモチベーションアップにもつながっています。
年1回、無記名でのWebアンケートを活用したブランド浸透度調査を実施します。浸透結果は加点方式で積算し、前年度比較で浸透度を測ります。浸透度の結果により、次年度以降の評価制度や目標策定指針の参考にしていくことも可能です。
ブランディングは、継続してその価値を高めていくことが大切です。以降、必要に応じたブランディングツールの追加開発や、社内モチベーションの向上施策を行うなど、さらなる社内浸透を図りブランドロイヤリティ(※)を高めることで、患者・利用者様への対応力強化を図ります。
※ブランドロイヤリティとは
特定のブランドに対する消費者の忠誠心や選考度を意味しています。分かりやすく言い換えると、消費者がそのブランドへの愛着心をどの程度抱いているかを指しており、類似サービス・製品であっても、ブランドロイヤリティの度合いにより、消費者は特定のブランドを選考しています。