属人的なプレゼンから脱却し、営業効率を最大化する。

営業動画の必要性や特徴、制作のメリットを伝授します。

Introduction

営業動画とは

営業シーンにおいて、企業の説明や商品/サービスの紹介、デモンストレーションなどに活用される動画が営業動画です。いままで属人的になっていた基本的な企業情報や商品/サービスの魅力訴求を営業動画に担わせることで、営業担当者のスキルに依らず一定以上の成果を得ることができるため、近年多くの企業で採用されています。

営業動画はなぜ必要なのか?

営業動画が必要とされる最も大きな要因は人材不足です。社会問題である少子化の影響から、業界問わず人材不足が課題となっている昨今、企業はDXによる省人化・業務効率化の必要性に迫られていることから、従来まで営業担当者のスキルに依存していた営業活動の内、会社案内や商品/サービス紹介など、ファーストコンタクトの際に行う基本的なプレゼンテーションを営業動画が担うことで、営業効率の大幅な改善を図っています。また、テクニカルな情報提供や訴求を商品紹介動画として活用することで、営業やエンジニアの対応工数削減を果たしています。動画を活用したDX化は、部門を問わず業務効率化を実現するため、必要性が年々高まっています。

営業動画はどこに公開すると効果的?

最も多く公開されるプラットフォームは企業のホームページ(コーポレートサイト)です。TOPページや会社案内ページ、商品/サービス紹介ページなどに動画を埋め込み、ユーザーに動画視聴を促すことで企業や商品/サービスの魅力を発信していきます。また、プロモーションに特化したランディングページ(LP)で営業動画を公開することで、LPの情報訴求力を高めることができる他、自社開設のYouTube公式チャンネルやInstagram/Facebook/XなどのSNSに公開することで、営業動画の拡散効果も期待できます。

対面での動画プレゼンにはタブレット推奨

来客時の動画上映は、予め大型モニターやプロジェクターを設置することで対応が可能ですが、訪問時には困難。その点タブレットであれば持ち運びの負担も少なく、ノートPCよりも手軽に大きな映像で視聴させることができるため、タブレットは訪問営業に最適な動画再生デバイスであると言えます。

営業動画として活用できる動画の種類

営業動画として活用できる動画の種類
1.会社案内動画
2.商品/サービス紹介動画
3.デモンストレーション動画
4.インタビュー動画
5.マニュアル動画


営業動画は、営業フェーズに最適化して制作することで、訴求効果を高めることができます。ここでは、営業動画として活用できる主な動画の種類を紹介します。

1.会社案内動画

会社案内動画は、企業理念や事業内容、拠点や工場など、企業に関する情報を網羅的に伝える動画で、ホームページや会社案内パンフレットと似た役割を果たします。しかし動画は、ホームページやパンフレットよりも圧倒的に情報伝達力が高いため、企業の全体像を短時間で効果的に伝えることができます。

2.商品/サービス紹介動画

商品ラインナップやサービスメニューが豊富な企業であるほど、効果的に活用できるのが商品/サービス紹介動画です。カタログやパンフレットだけでは紹介しきれない商品/サービスのラインナップや魅力を、短時間で分かりやすく伝えられるため、商品/サービスの理解促進に貢献します。

3.デモンストレーション動画

文字情報や写真だけではイメージしにくい商品/サービスも、デモンストレーション動画を活用すれば、より広く深く具体的なイメージを伝えることができます。また、口頭説明では理解が難しいテクニカルな情報も、実写やアニメーション、CGなどにテロップやナレーションを加えて解説することで、容易に伝えることができます。

4.インタビュー動画

実際に商品/サービスを利用したお客様の声は、活用シーンを交えたインタビュー動画が効果的です。利用者の協力が必要となるため制作上のハードルは若干上がりますが、モニターやアンバサダーを獲得するのも、顧客獲得に向けた正のスパイラル醸成に寄与するため、効果的な営業手法のひとつです。

5.マニュアル動画

商品/サービス購買後のアフターサービスに不可欠となるユーザーマニュアル。顧客が不明点を即時解消できるようマニュアル動画をホームページ上に掲載しておくことで、顧客満足度の向上を図ることができます。また、営業担当やカスタマーセンターの業務負担軽減にもつながるため、業務効率化を図ることもできます。

営業動画の活用シーン

営業動画は、消費者が商品/サービスを認知した段階から、契約後のアフターフォローに至るまで、あらゆるシーンで活用できます。ここでは、商談前、商談中、商談後、契約後の4段階に分けて、営業動画の活用シーンを紹介します。

商談前の活用

商品/サービスへの興味・関心を高め、商談の機会創出を図る必要がある商談前の段階では、自社サイト(ホームページ・LP)や自社開設のSNSに会社案内動画や商品/サービス紹介動画などの営業動画を公開し、企業や商品/サービスの魅力を伝え、消費者の購買意欲を高めます。

商談中の活用

商品/サービスに興味・関心を抱いた消費者の理解をさらに深めるため、商品/サービスの機能性や優位性が伝わるデモンストレーション動画、お客様の声を収録したインタビュー動画などを営業シーンで活用します。自社優位性を伝えることで購買意欲を刺激し、契約へとつなげます。

商談後の活用

営業シーンで上映した動画は、商談相手がいつでも見られるように共有しておくことが大切です。商談シーンを振り返ることができるだけでなく、法人の場合には社内決済にも役立ちます。即契約に至らなかった場合でも、会社案内動画や商品/サービス紹介動画が閲覧可能であり続けることで、再検討の際に役立ちます。

契約後の活用

契約後のアフターフォローには、営業シーンで上映したデモンストレーション動画や商品/サービスのマニュアル動画などが役立ちます。特にマニュアル動画は、不明点の即時解消で顧客のストレス軽減・顧客満足向上につながるのはもちろん、営業担当者やカスタマーセンターの業務負荷を軽減する効果があります。

営業動画制作 5つのメリット

1.一定レベルのプレゼンが可能
2.圧倒的な情報量が短時間で伝わる
3.イメージしやすく伝わりやすい
4.多言語展開でグローバルにも対応
5.研修/教育動画としての活用も


営業動画の制作には、多数のメリットがありますが、ここでは主なメリットを5点に絞りご紹介いたします。

1.一定レベルのプレゼンが可能

属人的な営業手法では、営業シーンの殆どが営業担当者のスキルに依存しており、個人ごとの成約率に大きな差が生じていました。、また、スキルの高いベテランの営業担当者であっても、相手との相性・自身の体調などによってプレゼンの精度にムラが出てしまうため、一定以上のプレゼンテーションを維持し続けるのは容易ではありません。これらの課題を解決できるのが営業動画です。
動画を営業ツールとして活用することで、営業担当のスキルや調子に依存することなく、常に一定レベルの情報伝達が可能となります。また、パンフレットなどの紙媒体を活用したプレゼンテーションと比べ、短時間でもれなく分かりやすい説明が可能となるため、営業活動全体での成約率を底上げすることができます。

2.圧倒的な情報量が短時間で伝わる

動画の情報伝達力は、文字情報の5,000倍あると言われており、1分間の動画から伝わる情報量は文字換算で180万語、Webページ換算で3,600ページ分に相当すると言われています。また、文字情報を能動的に読み込まねば理解に繋がらない従来型の営業ツールと、映像と音声で受動的に情報が受け取れる動画とでは、ユーザーの負荷にも大きな差があります。営業動画は、営業効率化や成約率向上に寄与する営業ツールとして、実に多くのメリットをもたらします。

3.イメージしやすく伝わりやすい

Webサイトやパンフレットでの情報提供に比べ動画での情報提供は、実写やアニメーションにBGMやSE(効果音)を加え、テロップやナレーションでもフォローすることで、直感的な理解を促すことができるため、圧倒的にイメージしやすく伝わりやすいと言えます。抽象的な内容も、テクニカルな内容も、表現方法の工夫で分かりやすく伝えられるのが動画最大の強みです。

4.多言語展開でグローバルにも対応

YouTubeには字幕の自動生成機能や自動翻訳機能があるため、翻訳オプションを有効化するだけで自動翻訳によるグローバル対応が可能です。ただし自動翻訳は年々精度が高まっているものの、現状では満足できる精度までには至っていない現状にあるため、自動翻訳の字幕に修正を要する場合があります。

5.研修/教育動画としての活用も

営業動画として制作した会社案内動画や商品/サービス紹介動画、デモンストレーション動画、マニュアル動画などはすべて、研修/教育動画としても活用できます。動画を用いた研修/教育は、企業や商品/サービスに関する知識の均一化を図ることができるほか、見込み客のアフターケアや顧客のアフターフォローなどにも活用できるため、費用対効果の高い施策であると言えます。

営業動画の事例10選

YouTubeに公開されている営業動画の事例を、動画の種類別にご紹介します。

1.ダイフク株式会社|会社案内動画

物流システムに関するコンサルティングとエンジニアリング及び設計・製造・据付・サービスなどを手掛けるダイフク株式会社の会社案内動画。幅広い事業内容を6分尺にまとめ、分かりやすく紹介しています。

ダイフク株式会社|会社案内動画
※出典:YouTube

2.鹿島建設株式会社|会社案内動画

日本を代表するスーパーゼネコン鹿島建設株式会社の会社案内動画。実写やアニメーション、モーショングラフィックを効果的に使用し、テンポよく事業の全体像を紹介するとともに、企業理念もしっかりと伝えています。

鹿島建設株式会社|会社案内動画
※出典:YouTube

3.株式会社石井工機|会社案内動画

産業用生産設備、省力化機械のトータルエンジニアリングを手掛ける群馬県の町工場、株式会社石井工機の会社案内動画。現場の様子や社員の表情を通し、匠の技と志を伝えるコンセプト動画となっています。

株式会社石井工機|会社案内動画
※出典:YouTube

4.ブラザー工業株式会社|ソリューション製品紹介動画

ラベル・モバイルプリンターの製造・開発を手掛けるブラザー工業株式会社のソリューション製品紹介動画。多種多様なお客様のニーズに応えるために、モバイル、デスクトップ、インダストリアルプリンターに至るまで、消耗品、オプション、ソフトウェアを含め、幅広いラインアップの展開を3分の動画で伝えています。

ブラザー工業株式会社|ソリューション製品紹介動画
※出典:YouTube

5.株式会社リスキル|サービス紹介動画

社員研修サービスを提供する株式会社リスキルのサービス紹介動画。サービスの特徴を3つにまとめて1分半のアニメーションでテンポよく紹介することで、視聴者を最後まで飽きさせません。

株式会社リスキル|サービス紹介動画
※出典:YouTube

6.リノべる株式会社|サービス紹介動画

リノベる。がお客様に提供するサービスと、リノベーションするお客様が住みたい街、住みたい間取りで暮らすまでの流れを3分間のアニメーションにまとめたサービス紹介動画。丁寧な対応が想起される可愛らしいアニメーションが特徴的です。

リノべる株式会社|サービス紹介動画
※出典:YouTube

7.富士通株式会社|デモンストレーション動画

視線の動きに着目した、富士通株式会社の視線検出技術デモンストレーション動画。2台のカメラと赤外線LEDを用いて視線を検知し、視線と連動して映像や音声を流すことができる技術であることを紹介しています。

富士通株式会社|デモンストレーション動画
※出典:YouTube

8.ソニーマーケティング株式会社|デモンストレーション動画

INZONEゲーミングヘッドセットのデモンストレーション動画。ヘッドホンを装着して動画視聴することで、立体音響効果のイメージを体感できます。3DCG映像を見ながら体験できるため、説明の難しい音響効果がリアルに伝わります。

ソニーマーケティング株式会社|デモンストレーション動画
※出典:YouTube

9.栗田工業株式会社|インタビュー動画

水使用量と排水量に関する課題解決に向けた再生水供給サービスを提供する仙台村田製作所へのインタビュー動画。コスト削減と環境負荷軽減に取り組む工場長と設備担当者が導入効果と今後の期待について答えています。

栗田工業株式会社|インタビュー動画
※出典:YouTube

10.Seltech株式会社|マニュアル動画

賃貸物件の内覧時に賃貸斡旋会社の担当者や内覧希望者のスマートフォンに、一時的なスマートキーのアクセス情報を付与できる賃貸不動産管理会社向けのスマートロックシステム「Selkey」の運用マニュアル動画。事前準備、斡旋業者の同行内覧、セルフ内覧利用、施錠解錠履歴の確認、入居キーの引き渡しなど、一連の流れを説明しています。

Seltech株式会社|マニュアル動画
※出典:YouTube