ブランドデザインのトーン&マナー
デザインルールを統一し、ブランドの世界観を演出する。
ブランドらしさの開発「ブランドデザインのトーン&マナー」とは。
トーン&マナーとは
ブランドデザインのトーン&マナーとは、ブランドスタイルの基本的なルールを定めたもので、ルック&フィールとも呼ばれます。ブランドデザインのトーン&マナーのすべてが戦略的に統一されて初めて、消費者は企業・商品ブランドを直感的に認識できるようになり、顧客はブランドらしさに愛着を持つことができるようになるため、トーン&マナーの策定はブランディングに必要不可欠な取り組みのひとつだと言えます。
トーン&マナーの策定では基本要素として、以下3つのデザインエレメントを定めていきます。
①キーフォント
すべてのブランド表現で使用するフォントを指定し、統一を図ることでブランドらしさを定めていきます。メインとなるキャッチコピーはもちろんのこと、リードコピーやボディコピーまで、詳細に指定する場合もあります。日本語フォントでは、明朝体は高級・上質な印象を与え、ゴシック体はカジュアルで訴求力があるなど、フォントにより与える印象が大きく異なります。
②キーカラー
すべてのブランド表現に使用する色彩や配色を指定し、ブランドイメージの統一を図ります。色彩には対象物を認識させやすくする「(1)心理的な影響」、神経などに作用する「(2)生理的な影響」、感情や気分に影響する「(3)感情的な影響」、そして特定の国や地域で異なる「(4)文化的な影響」などが関係するため、ブランドアイデンティティを踏まえ、慎重に定める必要があります。
(1)心理的な影響
色が及ぼす心理的影響は、暗記力、回想力、認識力の向上をもたらします。例えば、スターバックスのロゴは緑色で暗記し、赤ベタに黄色文字の看板はマクドナルドを想起させ、ローソンを探す際は青色の看板で認識するといった感じです。その他にも、色による直感的な理解・学習・誘導を行うことができます。
(2)生理的な影響
色は、神経や細胞など生理的影響を及ぼします。例えば赤系の色は交感神経を刺し血圧を上昇させます。逆に、青系の色はリラックス効果をもたらし、血圧を下降させます。色はその他にも、ホルモンの分泌を促したり、免疫力を高めたりすると言われています。
(3)感情的な影響
色は、私たちの感情や気分にも大きな影響を及ぼします。例えば、ビタミンカラーと言われる黄色は愉快・元気・軽快など、前向きで明るい気持ちになり、グリーンは安らぎ・癒し・健康など、リラックス効果で安心して落ち着いた気持ちにしてくれます。
(4)文化的な影響
色は、国や地域ごとの文化により異なるイメージが定着しています。例えば、東洋文化で白は死を象徴する色ですが、西洋では黒が死を象徴する色となります。また、日本でピンクはエロスを象徴する色ですが、中国では黄色がエロスを象徴する色となります。このように色は文化的な影響を受けることから、デザインの受け取り方も文化により異なってくると言えます。
③キービジュアル
メインとなる写真やイラストなど、キービジュアルのトーン&マナーを指定し、ブランドイメージの統一を図ります。キービジュアルは、シーズンごとに変更されることが多いため、ブランドの世界観がブレることないよう注意が必要です。
トーン&マナーはブランドの独自性から醸成する
ブランドデザインのトーン&マナーでは、ブランディングにおける基本的なデザインルールを定めることから、企業の独自性やポジショニング、製品戦略や価格戦略、そしてターゲット・セグメントなど、あらゆる要素を加味して策定していくことが大切です。 例えば、Appleのデザインは、Appleらしいスタイリッシュなトーン&マナーで統一されたデザインであるからこそロイヤルティの高い熱狂的なファンを多く持ち、無印のデザインは、無印らしいシンプルモダンなトーン&マナーで統一されたデザインで消費者の期待に応え続けているからこそ、根強いファンに支えられていると言えます。 このように、一度策定したブランドデザインのトーン&マナーは、すべてのコミュニケーションに共通し、「意図的」に「統一性」を持たせ、「継続的」に発信していくことが大切です
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