
236
読まれる周年記念誌 完全ガイド|成果を出す構成・デザインのポイント
“読まれる周年誌”には理由がある。
周年記念誌を「読まれる一冊」にする構成・デザイン・企画設計のポイントを網羅した完全ガイドです。
周年記念誌とは?企業や団体が作る目的と効果
周年記念誌は、単に歴史をまとめた冊子ではありません。企業の歩みと理念を再確認し、未来へのビジョンを力強く発信する“企業資産”です。社員の誇りを育て、採用・営業の信頼性を高め、顧客や地域との関係を深める効果も発揮する周年記念誌。過去を振り返りつつ、次の成長を導く「未来へのメッセージブック」として制作することこそが、周年記念誌の真価だと言えます。
一般的に周年記念誌は、10周年・20周年・50周年などの節目に制作されますが、その目的は多岐に渡ります。

目的1|歴史・理念の継承
歴史と理念の継承は、周年記念誌が果たす最も重要な役割のひとつです。創業から積み重ねてきた歩みや、企業が大切にしてきた価値観を丁寧に整理し共有することで、社員が原点を理解し、組織としての一体感が生まれます。
また、“企業らしさ”を再確認する機会となり、ブランドの基盤をより強固にする効果もあります。
目的2|社員のエンゲージメント向上
社員のエンゲージメント向上も、周年記念誌が持つ大きな役割です。社員インタビューやプロジェクト秘話など、日々の努力や挑戦にフォーカスすることで、働く誇りや組織への愛着が育まれます。
また、自分たちの仕事が会社の歴史をつくっている実感が生まれ、モチベーション向上や組織の結束強化にもつながります。
目的3|採用や営業など、ブランド資産として活用
周年記念誌は、採用や営業活動において強力なブランド資産としても活用できます。企業の歩みや価値観、実績を体系的にまとめた一冊は、信頼性や独自性をわかりやすく伝える効果があり、新たな出会いやビジネス機会の創出にもつながります。会社の“本質”を示す資料として、採用・営業双方で長く活かせる武器となります。
目的4|ステークホルダーとの信頼関係強化
周年記念誌は、顧客や取引先、地域社会など、ステークホルダーとの信頼関係を強化する役割も担います。企業の歩みや感謝の思いを丁寧に伝えることで、これまでの協力への敬意を示し、関係性をより深いものへと育てることができます。
節目のタイミングだからこそ、あらためて“ともに歩む姿勢”を示す大切なコミュニケーション機会となります。
“読まれる”周年記念誌と“読まれない”周年記念誌の違い

周年記念誌は多くの企業で制作されていますが、「読まれないまま終わってしまった」という声も少なくありません。その差を生むのは、内容をどう組み立てるかという構成力、情報を魅力的に見せるデザイン力、そして“誰に読んでもらうのか”を踏まえた読者視点です。これらが揃うことで、周年記念誌は “読みたくなる一冊”へと進化します。
読まれない周年記念誌の特徴
・年表と文章の羅列で“読む気が起きない”
・ターゲット不在で、誰のための冊子か曖昧
・文章が堅く長く、伝わりにくく読みにくい
・デザインに統一感がなく、情報が目に入りにくい
読まれない周年記念誌には共通点があります。
情報をただ並べただけで読みづらく、誰に向けて作られた冊子なのかが曖昧なため、読者にメッセージが届きません。また、文章が堅苦しく長文中心だと負担になり、さらにデザインに統一感がないと内容が頭に入ってこないものです。
これらの要素が重なることで、せっかく作っても活用されない記念誌になってしまいます。
読まれる周年記念誌が持つ3つの条件
“読まれる周年記念誌”には、共通して満たしている条件があります。
それは、誰に読んでほしいのかが明確であること、内容に魅力的なストーリーがあること、そしてビジュアルが直感的に読みやすいことです。
これらが揃うことで、記念誌は情報を伝えるだけでなく、読者の心を動かす価値ある冊子へと生まれ変わります。
条件1|ターゲットが明確
周年記念誌を“読まれる一冊”にするために最も重要なのが、ターゲットを明確にすることです。社員向けなら理念や組織のストーリーを、顧客向けなら実績や価値を、採用希望者向けなら働く人の魅力を中心に構成するなど、誰に読んでほしいかで最適な内容は大きく変わります。
読者像を明確に描くことで、伝えるべき情報が整理され、より心に届く記念誌になります。
条件2|ストーリーがあり読みやすい
周年記念誌を魅力的な冊子にするためには、企業の歩みを“物語”として描くことが大切です。創業時の想い、転機となった挑戦、仲間と乗り越えた経験などを丁寧に紡ぐことで、読者は企業の背景にある情熱や価値観を深く理解できます。
さらに現在から未来への展望を示すことで、記念誌は単なる歴史の記録ではなく、共感と期待が生まれる一冊へと仕上がります。
条件3|ビジュアルとデザインが魅力的で説得力がある
読みたくなる周年記念誌には、ビジュアルとデザインの質が不可欠です。写真の選び方やレイアウト、余白の使い方が整うだけで、情報はぐっと魅力的になり読みやすくなります。
さらに、全体に統一感のあるデザインはブランドイメージを引き上げ、読者に安心感を与えます。企業の魅力を正しく伝えるためにも、視覚的なわかりやすさと美しさはとても重要な要素です。
成果につながる周年記念誌の主な構成案

成果につながる周年記念誌には、読者を自然と引き込む“構成の力”があります。単なる情報の羅列ではなく、企業の想い・歩み・人・未来を一冊の物語としてまとめることで、読み応えと説得力が生まれます。
ここでは、多くの企業で効果を上げている構成テンプレートをもとに、読まれる周年記念誌をつくるための流れをご紹介します。
1.巻頭メッセージ|未来への指針から始める
巻頭メッセージは、周年記念誌全体の軸となる大切なパートです。
これまでの歩みを踏まえながら、これから企業がどのような未来を描き、どの方向へ進んでいくのかを明確に伝えることで、読者の期待感を高めます。ビジョンを力強く示すことで、冊子全体のテーマが鮮明になり、印象に残る導入となります。
2.軌跡ストーリー|歩みと想いを紡ぐ企業の物語
創業から現在までの軌跡を“物語”として丁寧に描くことで、企業の魅力や価値観が深く伝わります。
創業者の想い、成功の裏側にある挑戦、成長を支えたターニングポイントなど、心を動かすエピソードを織り交ぜることで、企業の本質や人格を読者が自然と理解できる印象的なパートになります。
3.事業・プロダクトの進化|成長の裏にある努力を可視化する
サービスや商品の変化をわかりやすく整理することで、企業が重ねてきた努力や挑戦を視覚的に伝えることができます。
改善の道のりや技術革新のプロセスを、図表やチャートを使って紹介することで、客観的な説得力が生まれます。企業の実力と成長を裏付ける、資料性の高い重要なパートです。
4.社員インタビュー・座談会|企業を支える“人”の魅力を映し出す
現場で働く社員の声は、企業文化を最もリアルに伝える重要なコンテンツです。
インタビューや部署横断の座談会、新入社員とベテラン社員の交流などを掲載することで、多様な価値観や職場の活き活きとした雰囲気が浮かび上がります。企業への親近感を抱いてもらえる魅力的なパートです。
5.顧客・パートナーの声|信頼を裏付ける外部の視点
顧客やパートナーから寄せられる言葉は、企業の信頼性を客観的に示す大切な証言です。
長年の協力関係を通じて語られる評価や期待は、企業の価値を強く裏付けます。外部の視点だからこそ得られる説得力があり、周年記念誌全体に奥行きと信頼感を生むパートとなります。
6.データで見る成長|数字が語る企業の軌跡
売上推移や従業員数の変化、事業領域の拡大など、成長を示すデータを図解で整理することで、企業の進化がひと目で伝わります。
視覚的にわかりやすいデータは読み飛ばされにくく、読者に強い印象を残します。周年記念誌の構成にメリハリをつくり、情報価値を高める効果的なパートです。
7.未来への宣言|次の10年を描くメッセージ
最後に、企業がこれからどんな未来を創っていくのかを語ることで、周年記念誌は過去から未来への橋渡しとして完成します。
次の10年に向けた挑戦や、新たに提供していきたい価値を明確にすることで、読者に前向きな期待を抱かせます。冊子全体のメッセージがつながり、強い余韻を残す締めくくりです。
成果につながる周年記念誌作成に向けた8つの企画設計ステップ

成果につながる周年記念誌をつくるには、「作り始める前の準備」をどれだけ丁寧に行うかが肝になります。実は、クオリティの多くは企画段階でほぼ決まってしまいます。
ここでは、目的整理から構成づくり、活用計画まで、失敗しないための企画設計ステップを順を追ってわかりやすくご紹介します。
Step1.プロジェクトの目的・ゴールを定める
周年記念誌づくりは、「なぜ作るのか」という目的を明確にすることから始まります。社内浸透やブランド強化、採用や顧客への感謝など、狙いを整理することで、内容やトーンに一貫性が生まれます。目的が定まれば、構成やデザインもブレず、より成果につながる記念誌を設計できます。
《Point》
◉周年記念誌の意義を言語化する
◉目的により構成・トーンが大きく変わる
◉成果を最大化するための“企画の土台”となる
Step2.ターゲット(読者像)を具体的に設定する
誰に読んでもらう記念誌なのかを明確にすることは、内容設計の基盤となる重要な工程です。社員、OB、顧客、採用候補者など読者によって求める情報は異なります。1冊で複数の層に届ける場合は、章ごとにターゲットを切り替える構成が有効です。読者像が明確になると、伝えるべき情報が自然と整理されます。
《Point》
◉読者ごとに必要な情報・トーンが異なる
◉ “誰のための記念誌か”を最初に決める
◉全方位向けの場合は章構成で調整する
Step3.周年記念誌の“核”となるテーマ(コアメッセージ)を設計する
記念誌全体に統一感を持たせるためには、中心に据えるテーマの設定が不可欠です。「挑戦」「感謝」「つながり」「未来」など、大きな方向性を示す言葉を選ぶことで、文章・写真・デザインなどすべての要素が整い、読後に強い一体感を感じさせることができます。テーマは記念誌の“背骨”となる存在です。
《Point》
◉冊子全体を貫くコアメッセージを決める
◉テーマが統一感のある記念誌をつくる
◉読者が感じる印象をコントロールできる
Step4.収集すべき情報・素材の洗い出しと整理
制作をスムーズに進めるためには、企画段階で必要な素材をまとめておくことが大切です。創業資料、年表、過去の写真、プロジェクト記録、成長データ、インタビュー候補などを早い段階で整理しておくと、後の制作工程が格段に進めやすくなります。特に古い資料は状態確認も重要です。
《Point》
◉必要素材をリスト化して整理する
◉写真・資料は早めに状態確認
◉素材の準備が制作の効率と品質を左右する
Step5.構成案(目次)を設計する
読者にとって価値があり、読みやすい流れを作ることが構成案の役割です。巻頭メッセージから会社の歴史、事業の進化、社員や顧客の声、データの整理、未来への宣言という基本構成を土台に、どの項目を重点的に厚くするかを決めることで、企業らしさを反映した記念誌に仕上げることができます。
《Point》
◉読みやすく価値ある構成を組む
◉重点を置く章を明確にする
◉目的と読者に合わせて調整する
Step6.ページ数・仕様を決める
周年記念誌を最大限に活用するためには、ページ数や仕様、そして媒体形式を早い段階で明確にすることが大切です。保存性や特別感を重視する場合は紙冊子、公開性や拡張性を求める場合はWeb、ストーリー性や感情訴求を高めたい場合は動画が最適です。
近年では複数の媒体を組み合わせる「複合型」が主流となり、目的に応じて活用の幅を広げることができます。
《Point》
◉媒体形式(紙冊子・Web・動画)を早期に決定し、用途に最適化する
◉紙・Web・動画それぞれの特性を理解し、目的に合わせて選択する
◉複合型を活用することで、公開範囲や訴求力を高め、活用の幅が広がる
Step7.制作体制・スケジュールを設計する
周年記念誌制作は複数部署が関わるため、プロジェクト体制の整理が不可欠です。責任者や外部パートナーの役割分担、取材・撮影・校正の流れなどを早めに決めると、長期プロジェクトでも無理なく進行できます。特に半年〜1年のスケジュール設定が一般的です。
《Point》
◉社内外の役割分担を明確にする
◉長期スケジュールを余裕を持って設定
◉進行管理が品質を大きく左右する
Step8.活用計画(発行後の使い方)まで設計しておく
周年記念誌は「完成して終わり」にせず、活用計画をあらかじめ描くことが大切です。採用、営業、顧客への贈呈、周年イベント、広報展開など活用方法を決めておくことで、投資対効果が向上します。社史資料として後世に継承する役割も果たします。
《Point》
◉発行後の活用方法を企画段階で想定
◉採用・営業・広報など多用途で活用
◉活用方針がROI向上につながる
周年記念誌の読みやすさを左右する3つのデザイン要素

ページを開いた瞬間に「読みたい」と感じてもらえるかは、デザインがつくる“視覚体験”で決まります。情報が整理されて見える紙面、呼吸がしやすい文字組み、目を引く美しい写真など。こうしたビジュアルの積み重ねが、記念誌全体の印象を大きく左右します。
そして、コンテンツをより魅力的に深く伝えるためにも、デザインの質は欠かせない要素です。ここでは、その中でも特に重要な3つのポイントをご紹介します。
要素1.グリッド設計
グリッド設計は、紙面に見えないガイドラインを敷き、文章や写真を“美しく並べる”考え方です。
ページ全体が整い、視線の流れが自然に誘導されるため、読み手は迷わず内容に集中できます。余白や配置がバランスよく整ったページは、シンプルなのに洗練された印象を生み、どのページを開いても統一された世界観を作り出します。
要素2.タイポグラフィ
タイポグラフィは、文字そのものをデザイン要素として捉える考え方です。
読みやすいフォント、適切な行間、心地よいリズムで並ぶ文字は、それだけで紙面に“美しい呼吸”を生み出します。文字が整うと情報の見え方が洗練され、読者はストレスなく内容に没入できます。言葉の印象を決めるタイポグラフィは、記念誌の世界観を大きく左右する視覚的な要素となります。
要素3.写真クオリティ
写真は、ページの空気感や企業の雰囲気を直感的に伝えてくれる強力なビジュアル要素です。
光の差し込み方、被写体の表情、構図の美しさなど。その一枚が企業を物語ります。鮮明で魅力的な写真が使われた記念誌は、それだけで格が上がり、読者を引き込む力が高まります。逆に、暗い・粗い写真は品質を大きく下げてしまうため、写真クオリティへのこだわりは欠かせません。
企画から納品までを可視化する、周年記念誌の制作ロードマップ

周年記念誌の制作は、多くの工程を丁寧に積み重ねていく長期プロジェクトです。企画づくりから取材、デザイン、校正、印刷まで、それぞれに時間と準備が必要となるため、一般的には6〜12ヶ月ほどの期間を要します。
早めにスケジュールを組むことで、質の高い取材や写真撮影ができ、内容の精度やデザインの完成度も大きく向上します。余裕を持った進行管理が、仕上がりのクオリティを左右する重要なポイントです。
Step1.企画・構成案作成(1〜2ヶ月間)
周年記念誌の方向性を決める最初の工程です。目的やターゲットを明確にし、全体を貫くテーマや章構成を設計します。また、必要な素材や取材項目を洗い出し、制作全体の土台を整える期間でもあります。
この段階で内容の骨格がしっかり固まることで、後の工程がスムーズに進み、完成度の高い記念誌が仕上がります。
Step2.取材・原稿執筆(1〜2ヶ月)
企画案に基づき、経営者・社員・顧客などへのインタビューを実施し、ストーリーの核となる情報を収集します。現場の声や歴史的素材を丁寧に掘り起こすことで、記念誌に深みと説得力が生まれます。
集めた情報をもとに原稿を執筆し、読みやすく魅力的な文章へと整えていく重要な工程です。
Step3.デザイン制作(2〜3ヶ月)
完成した原稿や写真をもとに、誌面レイアウトやビジュアルデザインを作り上げる工程です。読みやすさを意識したレイアウト設計、魅力的な写真配置、統一感のあるデザインを施すことで、記念誌全体の印象が大きく変わります。
ブランドイメージを反映した表紙デザインなど、視覚的な完成度を高める重要な期間です。
Step4.校正作業(1〜3ヶ月)
デザインが整った後、文章の誤字脱字や写真の差し替え確認、事実関係チェックを行う工程です。関係者による複数回の確認を経て、内容の正確性と品質を高めます。特に周年記念誌は長く残る資料となるため、細部まで丁寧なチェックが不可欠です。
最終的な仕上がりを左右する重要な工程です。
Step5.印刷〜納品(1ヶ月)
最終データが整い次第印刷工程に入り、色校正を経て、印刷・製本作業が行われます。紙質や仕上げ加工などの仕様により印刷期間が異なるため、余裕を持ったスケジュール設計が必要です。
ここまでの工程が丁寧に行われていれば、高品質な記念誌が完成します。
制作会社に依頼する3つのメリット

周年記念誌の制作は、取材・執筆・デザイン・校正・印刷と多岐にわたる工程があり、社内だけで進めるには大きな負担が伴います。さらに複数部署の調整が必要となるため、プロジェクト管理も複雑化しがちです。
制作会社に依頼すれば、専門的な編集力やデザイン力、進行管理のノウハウを活用でき、品質と効率が大幅に向上します。安心して任せられる体制づくりにもつながります。
1.文章を“読み物”としてまとめる編集力
プロの編集者は、情報を単に整理するのではなく、読者が自然と引き込まれる“物語構造”へと再構築する力を持っています。膨大な素材の中から本質を抽出し、理解しやすい流れと心に残る言葉へと編集することで、記念誌の価値は大きく向上します。
事実を並べるだけでは伝わらない「企業の想い」まで表現できるのは、専門的な編集スキルがあるからこそです。
2.統一感のあるデザイン・写真処理
制作会社は、色やフォント、レイアウト、写真の質感までトータルで整え、一冊を通して“ブランドの世界観”を表現します。視線の流れが計算された紙面は読みやすく、写真もプロの手で最適に補正されるため、ページをめくるたびに企業の魅力がより鮮明に伝わります。
統一感あるデザインは記念誌の印象を一段引き上げ、企業の信頼性を強く印象づけます。
3.全体を管理するディレクション力
周年記念誌は、取材や素材集め、社内確認、制作進行など、多くの工程が複雑に絡み合う大規模プロジェクトです。制作会社は全体を俯瞰し、工程管理や調整業務を代行することで、社内の負担を大幅に減らします。
品質を落とさずにスケジュール通り進行できるのは、豊富な経験と専門的なディレクション力があるからこそ。特に周年事業のような重要プロジェクトでは、大きな安心感につながります。
制作会社選び3つの視点

周年記念誌の仕上がりは、どの制作会社と組むかで大きく変わります。編集力やデザイン力はもちろん、企業側の意図を正確にくみ取り、円滑に制作を進行できるパートナーかどうかが仕上がりに大きな影響をもたらします。
また、複数の工程が長期にわたり進む周年プロジェクトでは、信頼できる制作会社を選ぶことで、完成度の高い記念誌とスムーズな進行を両立できます。ここでは、選定時に重視すべき3つの視点をご紹介します。
1.過去の制作実績
制作会社を選ぶ際の最も重要な判断材料が「過去の制作実績」です。どのような企業の周年記念誌を制作してきたのか、デザインの傾向、文章の質、写真の見せ方など、実績を見ることで仕上がりイメージが明確に判ります。
また、自社と近い規模・業界の制作経験がある会社は、理解が早く提案の精度も高くなる傾向があります。実績は信頼性と技術力を測る客観的な指標です。
2.対応範囲と社内体制
周年記念誌は、企画・取材・執筆・デザイン・校正・印刷まで、多岐にわたる工程が連続するプロジェクトです。制作会社がどこまで一貫して対応できるかは、進行のスムーズさと品質に直結します。
また、社内体制が整っている会社は、専門スタッフが連携しながら制作を進めるため、世界観の統一や細部の精度も高まります。ワンストップで任せられるか、体制が十分かどうかは重要な判断材料です。
3.コミュニケーションのしやすさ
長期間にわたる周年記念誌制作では、制作会社とのコミュニケーションがストレスなく行えるかが非常に重要なポイントになります。依頼の意図を正確に理解し、柔軟に提案や調整ができるかどうかで、完成度にも大きな差が生まれます。
進行状況を丁寧に共有してくれる会社であれば、社内調整もスムーズになり、安心してプロジェクトを任せられるため、信頼関係を築けるパートナーかを見極めることも、クオリティの高い周年記念誌を完成させるポイントのひとつです。
製造業の周年誌 制作事例6選

製造業の周年記念誌は、長年培ってきた技術や企業文化、人の想いを次世代へ伝える重要な役割を担います。ここでご紹介する6つの制作事例は、創業20周年から100周年まで、それぞれの節目にふさわしい構成とデザインで「読まれる一冊」を実現したものです。歴史の記録にとどまらず、社員の誇りや未来へのメッセージまで丁寧に描いた周年誌づくりのヒントとして、ぜひご覧ください。
IT業の周年誌 制作事例2選

IT業界の周年記念誌は、技術の進化とともに歩んできた企業の挑戦や、人の力による成長を伝える重要なコンテンツです。ここでご紹介する2つの制作事例は、企業ごとの強みや思想を明確なコンセプトに落とし込み、構成やデザインに反映した“読まれる周年誌”の好例です。データや技術だけでなく、その裏側にある人や未来へのビジョンをどう表現するか、そのヒントをご覧ください。
建設業の周年誌 制作事例3選

建設業の周年記念誌は、長年積み重ねてきた技術力や現場の誇り、受け継がれる理念を伝える大切な媒体です。ここでご紹介する3つの制作事例は、写真や対談、社員参加型の企画などを通じて、それぞれの企業らしさを丁寧に表現した周年誌です。単なる沿革紹介にとどまらず、人や文化、挑戦の姿勢を“読まれる構成”でまとめた実例として、ぜひご参考ください。
公益法人・団体の周年誌 制作事例4選

公益法人・団体の周年記念誌は、活動の歩みや社会的意義をわかりやすく伝え、次の世代へと想いをつなぐ重要な役割を担います。ここでご紹介する4つの制作事例は、読み手の立場に配慮した構成や表現を通じて、それぞれの活動価値や理念を丁寧に可視化した周年誌です。記録性と読みやすさを両立させた実例として、企画や構成のヒントにぜひご活用ください。
周年記念誌制作でよくある質問

周年記念誌の制作は、普段あまり経験することのないプロジェクトだからこそ、多くの疑問や不安が生まれます。制作期間やページ数、素材の準備、費用感など、事前に知っておきたいポイントはさまざまです。
ここでは、実際によく寄せられる質問をもとに、周年記念誌制作の流れや考え方をわかりやすくご紹介します。
Q1.納品希望の何ヶ月前から着手したら良いでしょうか?
一般的には、納品希望日の6〜12ヶ月前からの着手をおすすめしています。企画・取材・執筆・デザイン・校正・印刷と工程が多く、特に周年事業では社内確認に時間を要するケースが多いためです。早めに動くことで、内容・デザインともに余裕をもって仕上げることができます。
Q2.ページ数はどの程度が適切でしょうか?
目的や内容によりますが、40〜80ページ程度が最も一般的です。社史的要素を重視する場合は100ページ以上になることもありますし、配布用の簡易冊子であれば20〜30ページ程度にまとめるケースもあります。ターゲットと活用方法に合わせて最適なボリュームをご提案致します。
Q3.構成など提案してもらえるのでしょうか?
もちろん、ご提案可能です。目的やターゲットをヒアリングさせて頂いた上で、構成案や目次、企画コンセプトをご提案します。周年記念誌に慣れていない場合でも、ゼロから一緒に設計できますのでご安心ください。構成段階から関わることで、完成度の高い一冊に仕上がります。
Q4.どのような素材を準備したら良いでしょうか?
創業時からの沿革情報とそれに合わせた過去の写真、社内報、プロジェクト資料、数値データなどが主な素材になります。ただし、すべてが揃っている必要はありません。現状を確認しながら、必要な素材の洗い出しや不足分の補い方も含めてサポート致します。
Q5.過去の写真がほとんど無いのですが制作可能でしょうか?
はい、制作可能です。写真が少ない場合は、インタビューを中心とした構成や、図解・イラストを活用した誌面設計で対応できます。また、写真撮影を実施することで、現在の企業像をしっかり伝える記念誌に仕上げることもできます。
Q6.インタビューなどの原稿執筆も対応可能でしょうか?
もちろん、対応可能です。代表者や社員、OB、顧客などへのインタビューを実施し、プロのライターが読みやすい原稿へと編集します。30〜60分程度のインタビューを経て文章化までお任せ頂けますので、社内の負担を大きく減らすことができます。
Q7.写真撮影は必須でしょうか?
必須ではありませんが、写真撮影を実施することで完成度は大きく向上します。プロのカメラマンによる写真撮影は誌面の印象を引き締め、企業の雰囲気や人の魅力をより自然に伝えることができます。もちろん、お手持ちの既存写真との併用も可能です。
Q8.Webサイト掲載用の電子データも納品可能でしょうか?
はい、ご納品可能です。印刷用データとは別に、Web掲載用のPDFや画像データをご用意できます。紙の記念誌とWebを併用することで、社内外への情報発信の幅が広がり、記念誌をより有効に活用することができます。
Q9.制作費用の目安を知りたいのですが?
ページ数や取材数、デザインの密度、撮影の有無、印刷仕様や部数により異なりますので、まずはご要望をお聞かせください。ご要望やご予算に応じて構成や制作方法を調整し、最適なプランをご提案致します。
Q10.周年記念サイトや周年動画の制作も可能でしょうか?
もちろん、対応可能です。近年は冊子に加え、周年サイトや周年動画を制作する企業も増えています。クロスメディアでのツール制作を行うことでストーリー性や拡散性が高まり、イベントや採用、広報など、さらに多方面で活用することができます。目的に応じた組み合わせをご提案致します。
まとめ:「読まれる周年記念誌」を実現するために
周年記念誌は、企業や組織・団体の歩みを記録するだけでなく、想いを共有し、次の未来へとつなぐ大切なコミュニケーションツールです。
本ガイドでは、読者視点を軸にした構成づくりやデザインの考え方、企画段階で押さえるべきポイント、実際の制作事例までを体系的にご紹介しました。
節目の一冊を「作って終わり」にせず、長く活用され、成果を生み出す周年記念誌を実現するためのヒントとして、ぜひお役立てください。
ブランディングチーム
パドルデザインカンパニーには、プロジェクト全体を統括するプロデューサーやブランディングディレクターをはじめ、コピーライター、エディトリアルライター、アートディレクター、ブランドデザイナー、Webデザイナー、映像ディレクターなどが在籍し、プロジェクト毎に最適なチーム編成を行うことでブランドを最適解へと導いていきます。
記事制作/プロデューサー
ご相談や課題を受け、実施プランの策定やプロジェクトの大まかなスケジュールなどを策定します。また、プロジェクトのゴール設定やマーケティング環境分析、市場分析などを行い、市場で勝ち抜くブランド戦略提案などを行います。
Producer
CEO 豊田 善治
東京のブランディング会社

パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。










































































