ブランドの“見た目”は、“想い”や“信念”から生まれる。

ロゴやカラーだけでなく、企業の想い・価値・ストーリーを“デザイン”する。それが、ブランディングデザインです。

Introduction

ブランディングデザインとは?

「ブランディング」は、企業が“どのように見られたいか”という理想の姿を明確にし、その価値を社会に伝え、共感と信頼を積み重ねていくための長期的な戦略活動です。
単なる広告や認知向上ではなく、企業の存在意義を出発点に、「何を」「誰に」「どのように」伝えていくかを設計する経営的な取り組みと言えます。

一方「デザイン」は、そのブランディングの方向性をもとに、理念や価値観を視覚・言語・体験を通して表現する手段です。
ロゴやカラー、フォント、写真、トーン&マナー、コピーなど、あらゆるアウトプットを通じて、ブランドの世界観を感じ取ってもらうための“翻訳装置”のような役割を果たします。

つまり、ブランディングが「戦略」であり、デザインは「表現」
ブランディングが方向を示し、デザインがその方向を体験として可視化することで、企業の想いは初めて社会に届きます。

故に、どちらか一方ではブランドは成立しません。
戦略だけでは“頭で理解されるブランド”になり、デザインだけでは“一瞬の印象で終わるブランド”になってしまう。両者が連動し、「想い×かたち×体験」が一貫して設計されていること。それこそが、人の心に深く残る“ブランドの強さ”を生み出します。

企業の“らしさ”を可視化するプロセス「ブランディングデザイン」

企業の理念や価値観、存在意義といった“見えない部分”を、ロゴや色、言葉、映像、空間などの“見える形”に翻訳していくプロセス、それが「ブランディングデザイン」です。
単に美しく整えるだけでなく、企業の本質を掘り下げ、その“らしさ”を社会に伝わる表現へと昇華することが目的です。 「らしさ」を正しくデザインできたとき、社員は誇りを持ち、顧客は共感し、社会の中でブランドが自立していきます。

ブランド構築の3要素「戦略×表現×体験」

強いブランドは、「戦略」「表現」「体験」の3つの要素が一貫してつながっています。
どれかひとつが欠けても、ブランドは曖昧になり、人の心に残る力を失ってしまいます。
この3要素が連動してこそ、“理念が届くデザイン”が生まれるのです。

【要素1】戦略(Strategy):ブランドの「軸」を定める

ブランドづくりの出発点は、「何のために存在するのか」を明確にすることにあります。経営理念やビジョン、事業目的、社会への約束などを整理し、企業の核となる価値を言語化して定義します。さらに市場・競合・顧客の理解を深め、「誰に」「どのように」選ばれるべきかを設計します。
この段階で決まる方向性こそが、ブランド全体を貫く“軸”となり、後の表現や体験を支える土台になります。

【要素2】表現(Design):ブランドの「姿」をつくる

戦略で定めた理念や価値観を、“目に見える形”として具現化します。ロゴ、カラー、タイポグラフィ、写真、コピー、映像、ウェブサイトなど、あらゆる接点でブランドの個性を感じられるよう、一貫したトーン&マナーを整えます。
ここで重要なのは、美しさよりも「意図のあるデザイン」であること。
誰に、どんな印象を与えたいのか。戦略に裏付けられたデザインが、ブランドの世界観を創り出します。

【要素3】体験(Experience)ブランドの「信頼」を育てる

どれほど優れた戦略や美しいデザインも、体験が伴わなければブランドは“実感”されません。顧客が商品やサービスに触れる瞬間、社員が働く職場の空気、SNSや広告での発信など、ブランドはあらゆる接点で“感じられる存在”として生きています。
これらの体験がポジティブに積み重なることで、ブランドは“印象”から“信頼”へと進化します。

3要素の一貫性が、ブランドを「強く、美しく」する
「戦略」で方向を定め、「表現」で世界観を形づくり、「体験」でそれを実感させる。 この3つが連動してはじめて、企業の理念や想いが社会に伝わり、ブランドが“文化”として根付きます。
一貫したブランド体験を提供できる企業は、時代が変わってもブレません。
だからこそ、ブランド構築はデザインの仕事であると同時に、経営の根幹に関わる活動なのです。

なぜ今、ブランディングデザインが必要なのか

かつて「デザイン」は、広告や販売促進のための“装飾”と捉えられていました。
しかし、いまやその役割は大きく変わり、企業の存在意義そのものを可視化し、社会との関係を築くための経営資源として位置づけられています。

【理由1】モノや情報があふれる時代、「選ばれる理由」が必要に

市場には、類似する商品・サービスが溢れ、スペックや価格だけでは差別化できない時代です。故に消費者や採用候補者は、「何を買うか」ではなく「誰から買うか」「どんな想いに共感できるか」で選ぶようになっています。
つまり、企業が発信するストーリーや価値観そのものが、ブランドの競争力となっているのです。
ブランディングデザインは、その“共感の理由”を明確にし、理念や価値を一貫したビジュアル・言葉・体験で伝えるための仕組みです。

【理由2】SNS・AI時代、情報は「語られる」ブランドへ

SNSや口コミ、AIによる自動生成コンテンツが当たり前となった現代では、企業が自ら発信する情報以上に、「他者にどう語られるか」がブランド価値を大きく左右します。
そのため企業は、単に認知を広げるだけでなく、一貫した世界観とトーンを持つブランド体験の提供が不可欠です。
見た目だけでなく、語られ方・伝わり方まで設計する。それが、ブランディングデザインの果たす新たな役割です。

【理由3】採用・営業・広報を横断する「ブランド軸」が組織を強くする

ブランディングデザインは、外部に向けたマーケティング手法にとどまりません。むしろ、社内においてもその力を発揮します。
理念やビジョンをデザインにより共有することで、社員一人ひとりが「自分たちは何者なのか」を理解し、行動に一貫性が生まれます。
この“内なる共感”が、顧客への発信・商品開発・採用活動など、すべての接点に一貫したメッセージをもたらし、結果として組織全体の信頼性とブランド力を高めていきます。

【理由4】ブランディングデザインは、「経営の意思」を社会に伝える手段

企業がどんな理念を持ち、どんな未来を目指しているのか。
それをわかりやすく、美しく、体験として伝えるのがブランディングデザインの使命です。
経営者の想いを社員が理解し、社員の誇りが顧客へと伝わり、顧客の共感が社会的信頼へとつながる。
この循環を生み出すことこそが、現代におけるブランディングデザインの本質であり、「らしさ」を企業力に変える最も強い経営手段なのです。

ブランディングデザインのプロセス

ブランディングデザインは、ロゴをつくることでも、パンフレットをデザインすることでもありません。それらはすべて“手段”であり、本質は「企業の想いを社会に届く形へと変換するプロセス」にあります。
ここでは、私たちが実際に行う代表的な5つのステップを紹介します。

【Step1】ブランド診断・戦略設計 :ブランドの「軸」を見つける

まず行うのは、企業の現状と理想を丁寧にヒアリングし、分析します。
経営理念、事業の強み、顧客の声、競合との違いなどを多面的に整理し、「私たちは何者か」「なぜこの仕事をしているのか」を明確にします。
この段階で定義されるのが、ブランドの核となる「コンセプト」や「方向性」。
単なる感覚ではなく、経営の意思をもとにした戦略的なブランド軸を設計します。

【Step2】コンセプト開発:「想い」を言語化する

戦略で導き出した理念や価値を、ターゲットに伝わる言葉とメッセージへと落とし込みます。ブランドコンセプト、タグライン、ステートメントなど、ブランドの人格を感じさせる「言葉のデザイン」がここで生まれます。
この段階では、経営者の想いと顧客の共感を“橋渡しする表現”が重要。
抽象的な理念を、感情に響く言葉へ翻訳する言語化が、ブランドの世界観を決定づけます。

【Step3】ブランドデザイン:「世界観」を具現化する

前段で策定された「言葉のデザイン」に準拠し、ブランドデザインを視覚的に表現するフェーズです。ロゴ、カラー、タイポグラフィ、写真、グラフィック、映像、ウェブなど、ブランドのトーン&マナーを定義し、「らしさ」を感じるデザイン体系を構築します。
ここで大切なのは、“美しさ”よりも“意味のある一貫性”。
どのメディアでも同じ印象を与えるデザイン設計が、ブランドの信頼を高めます。

【Step4】アウトプット展開:「体験」として届ける

設計したブランドを、実際のコミュニケーションに展開していくフェーズです。コーポレートサイト、会社案内、ブランドムービー、採用ツール、空間デザインなど、あらゆる接点でブランドの世界観を体験できるように整えます。
このとき重要なのは、単発の制作物としてではなく、「一貫したブランド体験」として設計されているかどうか。
顧客・社員・パートナーなど、関わるすべての人が同じ印象を受ける状態をめざします。

【Step5】浸透・運用:「ブランド」を育てる

ブランドは、開発して終わりではありません。デザインされた理念や世界観を、社内外の行動へと浸透させ、日常の中で育てていく施策が重要です。
社内研修やブランドマニュアルの整備、発信のトーン管理などを通じて、社員一人ひとりがブランドの担い手となる環境を整えると共に、社会に向けたコミュニケーションを図ります。
これによりブランドが“組織文化”として根付き、時代の変化にも揺るがない強さを持つようになり、社会にも認められていきます。

ブランディングデザインは、「共創」のプロセス
これら5つのステップは、企業とデザイン会社が一方的に進めるものではなく、共に考え、共に形にする対話のプロセスです。経営者の想いを引き出し、社員の声を取り入れながら、“内と外の視点”を行き来してブランドを磨いていく。
この共創の積み重ねこそが、単なるデザインを超えた「生きたブランド」を生み出します。

企業ブランディング事例|株式会社アクティサポート

社会の安心と安全を支える、警備という誇りある仕事を。アクティサポートは、創業以来培ってきた確かな実績と信頼をもとに、企業としての存在意義をもう一度見つめ直しました。
「力強い警備」と「美しい警備」という新たな価値観を掲げ、ロゴ・映像・Web・ツールを通じて一貫したブランド表現を展開。経営理念の再定義からデザイン実装、社内浸透までを総合的に行うことで、社員の誇りと美意識を育み、“警備の新しいあり方”を発信するブランドへと進化しました。

企業ブランディング事例|株式会社アクティサポート

【課題】社会インフラを支える企業として、さらなる高みへ。

創業以来、施設警備や交通誘導など多様な警備サービスを展開し、地域の安全を支えてきたアクティサポート。
一方で、時代や世代の変化とともに、警備業に対する社会的イメージや社員の意識にも課題を抱えていました。

「安全を守るだけでなく、より誇りを持てる警備会社へ」。
そんな想いのもと、企業理念の再定義と、内外に一貫したブランドメッセージの発信が求められていました。

【アプローチ】“力強い警備”と“美しい警備”で世界観を再構築。

リブランディングプロジェクトでは、まず企業の根幹にある価値観を再整理。
Purpose「その道を通る、その場所を訪れるすべての人の今日と未来を守る。」を軸に、新たなValuesとして「力強い警備」「美しい警備」を策定しました。

この理念を具現化するため、ロゴマークの刷新から会社案内、コーポレートサイト、ブランドムービー、名刺・封筒といったツールまでを統一デザインで展開。
白を基調とした上質なトーンにゴールドとネイビーをアクセントに用い、“強さと品格”を両立するビジュアルアイデンティティを確立しました。

さらに、社員総会用のオープニングムービーや、ブランドづくりの過程を記録したメイキング映像を制作。プロジェクトを社内に共有することで、インナーブランディングの浸透と一体感を醸成しました。

【成果】誇りと美意識が息づく、新しい企業文化へ。

ブランドリニューアルによって、企業の存在意義が社内外に明確に伝わるようになりました。社員の間では「自分たちの仕事が社会を支えている」という誇りが再確認され、現場の意識改革や採用活動の強化にもつながっています。
また、デザインの統一によって信頼感と洗練性が高まり、顧客や地域社会からの評価も向上。アクティサポートは、ブランドの再構築を通じて“警備のあり方”そのものを進化させる「強く、美しい警備」を体現する企業へと生まれ変わりました。

商品ブランディング事例|日進医療器株式会社[NACTUS]

高い技術力と品質で国内トップシェアを誇る日進医療器が挑んだのは、“機能のその先”にある新たなブランド価値の創出。
ユーザーが「自分らしさ」を表現できる車いすブランドを目指し、新シリーズ〈NACTUS(ナクタス)〉の開発を通じて、医療・福祉機器の枠を超えた“ライフスタイルブランド”への進化を図りました。
テクノロジーとデザインの融合により、「前に進み続ける人」を支える、新しいブランドストーリーがここから始まります。

商品ブランディング事例|日進医療器株式会社[NACTUS]

【課題】技術力を「機能」から「ブランド体験」へ。

車いすメーカーとして国内トップクラスのシェアを誇る日進医療器。長年培ってきた高い技術力と品質への信頼は確固たるものがある一方、ユーザーとの心理的距離を縮め、より“ブランドとして選ばれる存在”になるための新たな挑戦が求められていました。

新シリーズ「NACTUS」は、上半身の自由度が高いアクティブユーザーを対象に開発されたライン。これまでの「機能性中心の製品訴求」から脱却し、“デザイン性と自己表現を重視するブランド体験”へと転換することが課題でした。

【アプローチ】“強い・軽い・美しい”を体現する、新たなブランド構築。

私たちは、製品の哲学とユーザーの感性をつなぐために、まずブランドの言語化から着手。ネーミング「NACTUS」は、NISSINの“N”、ACTIVEの“ACT”、豊かさを意味する“OUS”を組み合わせ、“前向きに生きる人々を支える存在”を象徴するブランド名として開発しました。

タグラインには「強い。軽い。美しい。」を掲げ、機能性とデザイン性を両立したブランドの本質を凝縮。ロゴマークは滑らかな曲線と直線を融合し、操作性と機能美を体現するデザインに。
さらに、Webサイト・コンセプトカタログ・ポスター・撮影ビジュアルを含む一連のクリエイティブで、「ほっこりさせない」「とがったかっこよさを貫く」という明確なチームポリシーを貫きました。

Webサイトではペルソナ設計を重視し、ユーザー別にキャッチコピーを展開。
カタログはブランドブックのように構成し、前半で世界観を、後半で機能情報を訴求。
展示会ポスターでは、アウトドア・オフィス・スポーツ観戦といった実生活シーンを描き、“アクティブに生きる喜び”を視覚的に表現しました。

【成果】ブランドとして「憧れられる車いす」へ。

新ブランド「NACTUS」は、ローンチ直後から展示会で高い注目を集め、その洗練されたデザインと明快な世界観に「これまでにない車いすブランド」として高評価を獲得。
ユーザーからは「自分らしさを表現できる」「持つことに誇りを感じる」といった声が寄せられ、従来の“医療・福祉機器”という枠を超え、ライフスタイルブランドとしての認知が進みました。

また、社内においてもブランド思想の共有が進み、デザイン開発に対する意識が大きく変化。
「機能が、美しく走る。」というブランドメッセージのもと、NACTUSは、日進医療器の新たな象徴として“技術×感性”の融合を実現しました。

企業/採用ブランディング事例|カジマ・リノベイト株式会社

社会インフラを守るという使命を胸に、未来を築く。
カジマ・リノベイトは、建設業界の中でも“補修・補強”という専門領域で社会を支え続けてきました。
設立30周年という節目を機に、「安心を、もっと強く。」をブランドコンセプトに掲げ、経営理念の再構築からコーポレート・採用・社内のデザイン統合までを実施。企業としての存在意義と、働くことへの誇りを再定義することで、社員・求職者・社会が“共に誇れるブランド”への進化を遂げました。

企業/採用ブランディング事例|カジマ・リノベイト株式会社

【課題】理念再構築を通じて、採用力と組織力を高める。

鹿島グループの一員として、社会インフラの補修・補強に特化したカジマ・リノベイト株式会社。社会の安全と安心を守るという使命のもと、全国各地で多くの現場を担ってきました。
一方、事業拡大に向けた採用強化と、社員の意識を一つにするための組織的なブランディングが課題となっていました。
さらに、設立30周年を迎えるにあたり、「どんな企業でありたいか」を改めて明確にし、理念とビジョンを全社員で共有できる仕組みづくりが求められていました。

【アプローチ】“安心を、もっと強く。”を軸に、ブランドの統合再構築。

プロジェクトでは、コーポレートサイトのリニューアルを契機に、CI(コーポレート・アイデンティティ)の再構築から着手。ワークショップを重ねながら、会社の強み・将来像・価値観を整理し、Mission/Vision/Valueを再定義。ブランドコンセプトとして「安心を、もっと強く。」を策定しました。
この理念をもとに、コーポレートサイト・会社案内・採用サイト・採用パンフレット・動画など、すべてのコミュニケーションツールを統一デザインで展開。白を基調に、誠実さ・技術力・未来志向を感じさせる世界観を構築しました。

採用面では、学生にも伝わるわかりやすい表現で、キャッチコピー「明日を守るマストジョブ」を開発。仕事の重要性をシンプルな言葉で伝えるとともに、オリジナルイラストや現場写真を交え、親しみと信頼を両立するトーンに仕上げました。

採用動画では、「補修って未来だ。」というメッセージのもと、インフラを支える仕事の社会的意義とやりがいをストーリーで描き、学生の心に響く採用コンテンツとして展開しました。

【成果】理念とデザインが一体となった、強いブランドへ。

ブランドコンセプト「安心を、もっと強く。」のもと、企業・採用・社内のすべての領域で一貫したメッセージ発信が可能に。
コーポレートサイトは、事業のスケール感と信頼性を表現しながら、採用サイトでは仕事のやりがいとチームの温かさを伝える構成に。
これにより、学生・取引先・社員といった多様なステークホルダーに対して、「何のために存在する企業なのか」が明確に伝わるブランドへと進化しました。

さらに、ワークショップやCI再構築を通じて理念が社員に浸透し、社内のモチベーションや一体感も向上。ブランディングを「外に見せるデザイン」から「内に根づく文化」へと昇華させ、カジマ・リノベイトは“社会の未来を守る企業”として、新たなステージへ踏み出しました。

ブランディングが成果につながる3つの理由

強いブランドは、偶然ではなく「構造」から生まれます。
私たちが手がけるブランディングデザインが成果につながるのは、経営の想いとデザインの表現を一致させ、内側から変革を起こし、社会との信頼循環をつくるからに他なりません。その理由を3つの視点からご紹介します。

【理由1】経営の想いを、デザインで貫く。

多くの企業では、「経営の言葉」と「デザインの見た目」が切り離されています。
経営陣は理念を語り、デザイン部門はそれを装飾的に解釈して表現する。その間に生まれる“翻訳のズレ”こそが、ブランドがブレる原因です。

ブランディングデザインの本質は、この分断をなくすこと。
私たちは経営者の想いを起点に、言葉・ビジュアル・体験へと一貫して翻訳していきます。「理念」から「デザイン」までを一本の線で貫くことで、社内外に共感と信頼を生み出し、“芯のあるブランド”を構築します。

【理由2】変化は、内側から始まる。

ブランドの本質は、見た目ではなく“中身”にあります。
どれほどデザインを刷新しても、組織の意識や文化が変わらなければ、ブランドは持続しません。

私たちはまず、理念・文化・人の想いに光を当てていきます。
経営者インタビューや社員ヒアリング、ブランドワークショップを通じて、「何を大切にしてきたのか」「何を未来に残したいのか」を掘り下げます。

そこから見えてくるのは、企業が長年大切にしてきた“DNA”のような価値観。
それを現代にふさわしい形でデザインすることで、見た目の刷新だけではなく、“根底から変わるブランド変革”を実現します。

【理由3】デザインを、経営と社会をつなぐ言語に。

私たちはデザインを、単なる造形ではなく、「経営と社会をつなぐ言語」として捉えています。
理念や文化といった目に見えないものを、色・形・言葉・体験へと翻訳し、誰もが“感じて理解できる形”にする。それこそが、ブランディングデザインの使命です。

デザインが経営の内側と社会の外側をつなぐとき、社員には誇りと一体感が生まれ、顧客には信頼と期待が育まれます。こうして「理念→表現→体験→共感→信頼→成長」というブランドの好循環が動き出すのです。
この循環が機能するとき、ブランドは単なるデザインを超え、企業の未来を動かす推進力へと進化します。

「らしさ」を社会に展開するデザイン。
私たちは、業種や規模を問わず、企業が持つ「らしさ」「誇り」「信念」を見える形に変え、人と社会のあいだに“温度のあるつながり”を生み出していきます。
理念、文化、デザイン、そして体験。この4つをつなぐデザインが、企業を強く、美しく、永く続く存在へと導く。それが、私たちの考えるブランディングデザインです。

ブランディングデザインでできること

ブランディングデザインの目的は、理念を“見える化”し、社会との信頼を築くこと。その実践の場は、企業のあらゆる接点に広がっています。
コーポレートから採用、周年、商品、社内活性まで。私たちは、それぞれの目的に合わせ最適なブランディングデザインを構築します。

企業ブランディング|理念を、経営の言葉から社会の言葉へ。

企業のブランディングは、「何のために存在するのか」という根源的な問いに向き合うことから始まります。
経営理念やビジョンを言語化し、社会に対してどんな価値を提供し、どんな信頼を築きたいのかを明確化。その軸をもとに、コーポレートサイト・ブランドブック・動画などを整え、CI/VI構築された一貫性のあるデザイン開発を行います。
見た目の統一だけでなく、“経営の意志を可視化する”デザイン。それが、社内外に共感を生み、企業全体の信頼とブランド価値を高めます。

主な成果例:ブランド認知の向上/社内外の一体感/企業理解の深化

採用ブランディング|働く“想い”が、未来を惹きつける。

採用ブランディングは、「どんな人と働きたいか」を超えて、「自分たちはどんな想いで働いているのか」を伝える活動です。働く人の価値観や仕事の意義を再定義し、学生・求職者が共感できる言葉とビジュアルに翻訳します。
採用サイトやパンフレット、動画を通じて、リアルな職場の空気や社員の誇りを表現。企業文化そのものを魅力として発信することで、“条件”ではなく“共感”で人が集まる採用ブランドをつくります。

主な成果例: 応募者の質・量の向上/離職率低下/社員の誇り醸成

事業ブランディング|事業の「意志」と「価値」を、伝わるかたちに。

事業ブランディングは、企業の中核を担う既存事業や新規事業の価値を再定義し、その“存在意義”と“独自性”を明確に伝えるための取り組みです。
市場や顧客の視点を踏まえ、事業の強み・方向性・約束を言語化するなど、ブランドコンセプト、ネーミング、タグライン、ピッチ資料、事業サイトなどを通じて、「なぜこの事業が必要なのか」を社会にわかりやすく可視化します。
また、グループ内の複数事業に共通する世界観を統一することで、全体としてのブランド整合性とシナジーを高めることも可能です。

主な成果例: 新規事業の早期認知/既存事業の再評価/社内外の理解統一

商品・サービスブランディング|機能を超え、共感で選ばれるブランドへ。

製品やサービスのブランディングでは、単なるスペックや価格訴求ではなく、その裏にある“想い”や“哲学”を伝えることが重要です。
ブランドコンセプトを明確にし、ネーミング、パッケージ、カタログ、Web、映像までを統合設計することで、ユーザーが触れるあらゆる体験を、一貫したブランドメッセージとして設計します。
「この商品だから買いたい」「このサービスが自分らしい」と感じてもらえる、“共感で選ばれるブランド”を構築します。

主な成果例: 販売促進/ファン化促進/ブランドイメージ統一

周年ブランディング|節目を、未来を描くチャンスに変える。

周年は、企業の過去と未来をつなぐ“ブランドの節目”です。これまでの歩みを振り返り、創業の想いや理念を再確認するとともに、これから目指す未来像を社会に発信する絶好の機会、それが周年事業。
周年ロゴや記念映像、特設サイト、社史・記念誌、式典演出など、多様なアウトプットを通じて、“過去を祝う”だけでなく“未来を描く”周年デザインを構築します。
社員の誇りを育て、社外へは信頼と共感を広げるブランド再生のチャンスです。

主な成果例: 社員モチベーション向上/社外認知の拡大/理念再浸透

インナーブランディング(理念浸透・社内活性)|理念を、日常の“行動”に変える。

ブランドの力は、社員一人ひとりの意識と行動によって支えられています。
インナーブランディングでは、経営理念やビジョンを「言葉」から「行動」へと変える仕組みを設計。ワークショップ、社内報、ブランドブック、社内ポスターなどを通じて、社員がブランドを“自分ごと”として感じられる環境をつくります。
理念が浸透すると、組織全体の一体感や自発性が高まり、自然とブランドの世界観が日常業務の中に息づいていきます。

主な成果例: 社員エンゲージメント向上/理念浸透/組織力強化

ブランディングデザインのよくある質問

「ブランディングを始めたいけれど、何から手をつければいいかわからない」・「デザイン会社に相談しても大丈夫?」そんな声にお応えして、よくいただくご質問をまとめました。まずは内容をご参照いただき、ご不明点やご相談があればお気軽にお問い合わせください。

Q1.ブランディングとデザインの違いは何ですか?

ブランディングは「何を伝えるか」という戦略であり、デザインは「どう伝えるか」という表現です。ブランディングデザインはこの2つを結びつけ、理念・戦略・表現を一貫させるプロセスです。

Q2.広告やマーケティングとブランディングの違いは?

広告やマーケティングは「売るための活動」、ブランディングは「信頼を育てる活動」です。短期的な成果を目指すマーケティングに対し、ブランディングは中長期的に選ばれ続けるための基盤をつくります。

Q3.ブランディングデザインはどんな企業に必要ですか?

業種・規模を問わず、すべての企業に必要です。
経営理念を整理したい、採用力を高めたい、新規事業を立ち上げたい、周年を迎えるなど、「変化や節目を迎えている企業」に特に効果的です。

Q4.ロゴだけ、Webサイト制作だけの依頼も可能ですか?

もちろん対応可能です。企業や事業が抱える課題や状況に応じて、臨機応変に対応いたします。

Q5.どのような流れで進めますか?

大まかには、次の5ステップで進めます。
1.現状分析・ヒアリング
2.ブランド戦略・コンセプト設計
3.デザイン開発(ロゴ/VI/メッセージ等)
4.各種ツール展開(Web・映像・パンフレット等)
5.浸透・運用サポート(社内展開・運用ガイド等)

Q6.社内での準備や参加体制は必要ですか?

はい、必要です。特に経営者・広報・人事など、ブランドを担う主要メンバーの参加が重要となります。初期のヒアリング・ワークショップを通じて、社内の意見や価値観を整理していきます。

Q7.経営理念がまだ明確でない状況でも進められますか?

もちろん可能です。むしろブランディングの初期段階で、理念やビジョンを一緒に整理・言語化することから始めるケースが大半です。

Q8.既存のロゴやデザインを活かしながらのリブランディングも可能ですか?

はい。フルリニューアルだけでなく、既存のブランド資産を尊重しながら、時代に合わせてのアップデートも可能です。既存資産を活かした「リブランディング」をご希望の場合は、初期段階でご要望を共有ください。

Q9.制作期間はどのくらいかかりますか?

内容により異なりますが、ブランド戦略〜デザイン展開までを含めると最短6ヶ月〜1年程度が一般的です。周年や採用サイトなど、スケジュールに合わせた短期プロジェクトも対応可能ですので、まずはご相談ください。

Q10.ブランディングの成果はどのように測れますか?

定量的な効果(アクセス数、応募数、問い合わせ数など)と、定性的な効果(社員の意識変化、顧客の印象、取引先からの評価など)で判断します。
特に「共感」「誇り」「信頼」といった目に見えにくい価値を集計し、数値化することも大切です。

Q11.社内浸透までサポートしてもらえますか?

はい。ブランドブック、社内報、理念ワークショップなどを通じて、ブランドを社員一人ひとりの行動に落とし込むサポートも行っていますので、まずはご相談ください。

Q12.ブランディングで売上も上がりますか?

ブランディングは直接的な販促施策ではありませんが、結果として「選ばれる理由」「信頼」「ファン化」が強まり、中長期的な売上・採用力・社員定着率の向上につながります。

Q13.地方や中小企業でも対応してもらえますか?

もちろんです。むしろ、中小企業のブランディングに強みがあります。また、地域密着型の中小企業・製造業・サービス業など、多様な業種での実績がありますので、詳しくはWorks/Brandingページをご参照ください。オンライン打合せにも対応し、全国からご相談いただけます。

Q14.まずは、相談だけでも可能ですか?

はい。現状の課題整理や方向性のご相談だけでもお気軽にお問い合わせください。初回は無料ヒアリングで、現状と目的に応じた最適なアプローチをご提案します。

結論:戦略×表現×体験がブランドを強くする

ブランディングデザインは、理念という“内側”を、言葉・ビジュアル・体験という“外側”へ一貫して翻訳する経営手法です。戦略で軸を定め、表現で世界観を築き、体験で信頼へと育てることで、採用・営業・広報に波及する好循環が生まれます。ロゴ刷新に留まらず、共感と誇りを育てる仕組みとして、貴社の“らしさ”を社会に展開します。

ブランディングチーム

パドルデザインカンパニーには、プロジェクト全体を統括するプロデューサーやブランディングディレクターをはじめ、コピーライター、エディトリアルライター、アートディレクター、ブランドデザイナー、Webデザイナー、映像ディレクターなどが在籍し、プロジェクト毎に最適なチーム編成を行うことでブランドを最適解へと導いていきます。

記事制作/プロデューサー

ご相談や課題を受け、実施プランの策定やプロジェクトの大まかなスケジュールなどを策定します。また、プロジェクトのゴール設定やマーケティング環境分析、市場分析などを行い、市場で勝ち抜くブランド戦略提案などを行います。

Producer
CEO 豊田 善治

東京のブランディング会社

パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。